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お墓参り年中行事いろいろ

投稿日:2025年3月21日 | 最終更新日:2025年3月21日

お墓参り年中行事いろいろ:仏花で彩る供養の時


春と秋のお彼岸をはじめ、仏教には様々な年中行事があります。それぞれの時期に合ったお花を供えることで、より丁寧な供養をすることができます。ここでは、仏教の代表的な年中行事と、その時期に飾る仏花のご提案をいたします。

※時期は地域や習慣によって異なる場合がありますので、ご注意ください。

春のお彼岸:心安らぐ春の花と共に

3月17日~3月23日ごろ、春分の日の前後3日間、計7日間が春のお彼岸です。
「彼岸」とは、迷いの世界である此岸(しがん)を離れ、悟りの世界である彼岸(ひがん)へ至ることを意味します。
浄土信仰では、彼岸は仏様のいる極楽浄土を指します。
太陽が真西に沈む春分の日には、極楽浄土がある西を意識し、亡くなった人を供養する行事が始められたといわれています。
家庭では、ぼた餅を作り、お花とともに仏壇にお供えし、お墓参りをするのが一般的です。

●春の仏花には、サクラやナノハナなど、春を代表する花を取り入れると、明るく優しい雰囲気になります。


花祭り:お釈迦様の誕生を祝う彩り

4月8日は、お釈迦様の誕生日を祝う花祭り(灌仏会:かんぶつえ)です。
お寺では、誕生時の姿を表した仏像に甘茶をかけてお祝いします。
これは、お釈迦様が誕生した際に、天から甘い露が降り注いだという伝説に由来します。
色とりどりの花で飾られた花御堂(はなみどう)に仏像を置くことから、花祭りとも呼ばれるようになりました。

●仏花には、チューリップやハイビスカスなど、鮮やかな色の花を取り入れて、華やかにお祝いしましょう。


お盆:先祖の霊を迎える夏の風物詩

8月13日~8月16日ごろ、お盆はご先祖様の霊をお迎えし、供養する大切な期間です。
お盆の由来は、お釈迦様の弟子の目連(もくれん)が、亡くなった母親を救うために供養したことに始まると言われています。
旧暦の7月13日に迎え火を焚いて先祖の霊をお迎えし、15日に送り火を焚いて霊を送ります。

お盆に飾るキュウリの馬とナスの牛は、ご先祖様の霊の乗り物で、馬に乗って早く家へ帰り、牛に乗ってゆっくりと戻って欲しいという願いが込められています。

●仏花には、ホオズキやキキョウなど、夏の風物詩を取り入れて、季節感を演出しましょう。


秋のお彼岸:実りの秋に感謝を込めて

9月20日~9月26日ごろ、秋分の日の前後3日間、計7日間が秋のお彼岸です。
春のお彼岸と同じ起源を持ちますが、お供えのお菓子は春のぼた餅に対して、お萩(おはぎ)と呼ばれます。
これは、秋の七草の一つである萩に由来します。
また、「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるように、お彼岸は季節の変わり目として古くから日本人の生活の指標になってきました。

●秋のお彼岸には、コスモスを始め、稲穂や柿、栗などの収穫物を取り入れたアレンジもおすすめです。


お正月:新年の幸せを祈る

1月1日~7日ごろは、お正月です。
お正月は、その年の豊穣を司る「歳神様(としがみさま)」を迎え、祝う神道の行事であり、仏教の伝来よりも古くから行われていたとされています。
お盆と並ぶ、日本の代表的な年中行事です。
1月1日から3日までを三が日、7日(または15日)までを松の内と呼び、お正月期間とします。

●お正月には、年末に掃除された仏壇に鏡餅とともに、松や南天、千両などをあしらった仏花を供え、新年を祝いましょう。


祥月命日と月命日:故人を偲ぶ大切な日

一周忌以降、故人の亡くなった月日と同じ月日を祥月命日(しょうつきめいにち)といい、毎月の命日を月命日(つきめいにち)月忌(がっき)といいます。
例えば、5月1日に亡くなった場合、毎月1日が月命日で、毎年5月1日が祥月命日となります。

●一周忌、三回忌、七回忌などの年忌法要は、この祥月命日に行われ、親族などを招き、法要を営みます。
祥月命日・月命日には、故人の好物とともに、季節の花や故人が愛した花などを飾り、故人を偲びましょう。