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パリ、フランクフルトのお花屋さんや雑貨店をリサーチ!
投稿日:2024年3月25日 | 最終更新日:2024年4月5日
展示会の合間にフランス・パリとドイツ・フランクフルトを街歩き。
新たなディスプレイアイデアを探るべく、有名百貨店や素敵な生花店や雑貨屋さんを
リサーチしてきましたのでその模様をお届けします!
パリ・マーケティングリサーチ 気になる百貨店やお花屋さんをチェック!
パリ市内はメトロ(地下鉄)が充実しており移動も楽々です。
今回はサン・ジェルマン・デ・プレ地区の歴史ある百貨店や、感度の高いお客様が多く集まるオペラ地区のお花屋さんなどを巡りました。
パリの百貨店と言えば!ボン・マルシェ
こちらは世界初の百貨店として知られるボン・マルシェ/Bon Marché。
パリの百貨店といえば最初にここが浮かびます。
創業は1852年でなんと今から約170年前になります。その頃の日本はというと江戸時代末期で鎖国中。
翌年には黒船が来航して開国へと進み、日本の近代化が一気に進んだ時代でもあります。
事前に調べていた通り立派な外観と内装です!
実はボン・マルシェの建築には、エッフェル塔の設計者として有名な「ギュスターヴ・エッフェル」が関わっています。
こういった歴史ある古い建築が今でも多く残されているのもパリの魅力ですね。
ボン・マルシェといえば食品館。パリで最も広い食品売り場といわれています。
こちらは生鮮食品コーナー。ワゴン風の什器がおしゃれです。
パッケージを極力省いた商品陳列。メンテナンスは大変だろうと思いますが、環境配慮への意識の高さを感じます。
きのこコーナーにはところどころ生のグリーンが飾られています。
下段にはしいたけ発見!
まるでアートのような野菜売場!
日本でもこのくらい賑やかな陳列ができたらお買い物が楽しくなりそうです。
お魚売場の冷蔵ケースにはヤシのリーフが飾られていました。
日本でいう笹の葉的な役割でしょうか?
少しでも緑が入っているとフレッシュな印象になります。
たまご売場はタイル張りでお洒落です。
お酒売場ではジャパニーズウイスキーも販売されていましたが、高い~!
日本での価格の1.5倍以上でした……
椅子を重ねたような遊び心ある什器。
ギフトラッピングもなんだか買いたくなる包み方です。
パリのお花屋さん
ボン・マルシェでは生花売場は入口すぐそば。たくさんのお客さんが買いに来ていました。
アレンジやブーケはなく、1本売りがメインのようです。
町中の小さなスーパーでも生花を販売しています。
1つの種類が10本くらいの束になって売られており、価格もお手頃。
どさっと花器にいれるイメージが浮かびます。
ルーヴル美術館付近にある素敵な花屋さん。ここには日本人の方が勤務されていて、少しお話を聞くことができました。
ホテルやレストランが多い場所柄から投げ入れできる長い枝モノがよく動くようで、品揃えも意識しているのだそうです。
この日は、サンゴミズキでしょうか?赤い枝ものがたっぷり用意されていました。
什器のバスケットが統一されていたり、ランタンにキャンドルが灯されていたりとても洗練された花屋さんでした。
パリで働く日本人フローリストの方は年々増えており、環境も働きやすくなっているようです。
こちらは別のお花屋さん。
お花の種類は日本とほぼ変わらず、春が旬のお花が多く並んでいます。
少しですがドライフラワーの取り扱いもありました。
まさに“花の都”!?パリでは軒先を造花で飾るのが流行中!
面白い光景だったのがこちら。
パリの飲食店では軒先を造花でデコレーションするのが流行中?のようで、
このように屋根いっぱいに造花がつけられた派手な店構えを良く見かけました。
植木鉢が逆さまに……?
造花ならではの面白いアイデアです。
パリでは1月なのにまだまだクリスマス気分!?
エルメスのウィンドウディスプレイです。
雪イメージのプロップスで冬を演出し、鮮やかな商品をより引き立たせていました。
ところで、訪問したのは1月下旬でしたのでクリスマスは1か月前に終わっていたのですが、
クリスマス後もクリスマス装飾を残したままの場所がとても多かったのに驚きました。
エルメスのディスプレイもよく見るとクリスマスらしさを感じられます。
日本ではクリスマスが終わると大急ぎでお正月ディスプレイに変えてしまいますが、
ヨーロッパではお正月を挟まないためかクリスマス装飾の撤去はずいぶんゆっくりのようです。
というのも、欧州ではキリスト教の祝日「公現際」まで飾るのが一般的なのです。
また、地域によっては2月2日の「聖燭祭」 を過ぎてから撤去する場合もあるみたいです。
このことは日本に戻ってから知ったため、パリではどうして片づけないのだろうと不思議に思っていましたが、
そんな背景があったのですね!
クリスマスディスプレイをきっかけにヨーロッパ圏の文化を知ることもできました。
フランクフルト・マーケティングリサーチ お花屋さんや雑貨店の造花事情をチェック!
ドイツ・フランクフルトでは、フランクフルト駅周辺のショッピングエリアを中心に周りました。
造花を扱う雑貨屋さんが充実しており、インテリアやお花を飾ることへの関心の高さを感じられました。
センスあふれるフランクフルトのお花屋さん
フランクフルト郊外を散策中に素敵なウィンドウディスプレイを見つけました。
生花店さんのようです!
ウィンドウを見てみるとなんと造花が使われている!
早速入ってみることに。
店内はフレッシュな生花と素敵なフラワーベースでいっぱい。
一方、天井はウィンドウと同じく造花でデコレーションされていました。
お洒落なオーナーさんが親切に案内してくれました。
ここでは普段は生花で生け込みやアレンジメントなどを制作していますが、
ディスプレイの案件などでは造花を使うことも頻繁にあるそうです。
また、造花は品質のいいものを実際に目で見て仕入れているとのことでした。
メンテナンスの難しい場所には造花を使用し、用途によって使い分けています。
フラワーベースだけでなくオブジェやキャンドルスタンドなどデザイン性が高いアイテムが揃えられており、
ここで販売もしているとのことです。
波打った形や独特な色合いのものなど、ベースにもこだわりを持っていることが感じられます。
フラワーは伸びやかに飾るのが主流!
造花のディスプレイをチェックしているとヨーロッパでの流行が見えてきました。
先程のお花屋さんのウィンドウディスプレイでは丈の長い造花をざっくり投げ入れています。
お花の間に抜け感があることではっきりした色のフラワーベースとのバランスがとれています。
メゾン・エ・オブジェやクリスマスワールドの展示会でも、
1~2種類の造花をシンプルに飾っているシーンをよく見かけました。
ぎゅっと作りこまれたアレンジではなく、長い丈を活かし伸びやかにスタイリングする表現が主流のようです。
色数は少なめでシンプルにまとめ、長い丈を活かしたボリュームのあるスタイリングです。
造花自体もこれまでより長めの丈になっており、ベースへの投げ入れに適した形が人気を集めています。
横浜ディスプレイミュージアムの新商品フラワーでも長尺でステムラインを綺麗に見せられる形状を現在開発中です。
2024年秋冬ラインナップではヨーロッパの流行スタイリングを皆様へお届けします。
お楽しみに!
繁華街のインテリアショップ
ショッピングモールが並ぶ繁華街エリアにインテリア雑貨と造花を扱うライフスタイルショップがありました。
日本でいうとfrancfrancっぽい品揃えです。
キッチンウェアやバスケット、フォトフレームなど生活雑貨が揃っているなかで、
ディスプレイで造花もたくさん飾られています。
ドイツでは自宅のディスプレイでも造花を取り入れることが多いようですね。
価格もリーズナブル。インテリアに興味のある若いお客さんたちで店内は賑わっていました。
お花も一緒に飾りたくなるようなテーブルコーディネート提案です。
店内は広くこうしたシーン提案がたくさん用意されており、ショールーム感覚でお買い物ができます。
ユーカリのブランチが種類豊富です。相変わらずユーカリは人気のようです。
よく見ると不織布素材でした。
流行中のリングです!横浜ディスプレイミュージアムでも人気の商品です。
こちらはショッピングモール内の雑貨屋さん。
価格帯的には日本でいうと3COINSくらいです。
春に向けてポットやフラワーベースとともに造花も販売しています。
どれも手に取りやすい価格で器とお花をついセット買いしたくなりますね。
ラッピング用品が充実。リボンはロールではなく使い切りの長さで束ねられていました。
ちょっと使いたいときに便利ですね。
まるでお菓子売り場のような陳列もかわいいです。
こちらはまた別の雑貨屋さんです。
どのお店でもフラワーベースはユニークな形のものが多く並んでいます。
シンプルなガラスベースよりも色の入った面白い形が人気なのでしょうか?
フェイクグリーンの飾り方提案。
折り畳みコンテナを壁に貼って棚のような使い方をしています。
ナイスアイデアです!
リサーチまとめ
パリのボン・マルシェでは商品陳列のアイデアが面白く、売るだけでなくお客様を楽しませる工夫が溢れていました。
洗練された店舗デザインや陳列手法はさすが世界から注目を集める流行の 発信地だなと改めて実感しました。
またお店の軒先を造花でデコレーションする光景は、パリだけでなくフランス中での流行なのでしょうか?気になります!
一方のフランクフルトでは雑貨とお花を一緒に販売している店舗が多く、
プロ、一般問わず造花を生花と合わせて普通に使われるということが印象的でした。
生花と造花両方を扱うお店が日本でももっと増えたら良いなと思います。
偶然出会えた素敵なお店がたくさんあり、ディスプレイ視点での街歩きは充実したものになりました。